手話通訳士というのは、手話通訳の公的資格で、厚生労働大臣の認定機関である社会福祉法人聴力障害者情報文化センターが「手話通訳技能認定試験(手話通訳士試験)」を実施しています。手話通訳士の主な就職先としては、聴覚・言語障害者施設や行政機関などの手話通訳職員などがあるでしょう。また、裁判や政見放送の通訳は、手話通訳士の資格保持者でなければできないことになっています。手話講習の講師といった仕事もあるようですが、基本的には、嘱託や非常勤職員のような雇用形態、または、ボランティアとして活動することも多いです。手話通訳士の資格は資格取得者のニーズは高いにもかかわらず、手話通訳士を専業として生計を立てられる方はごく一握りだといわれています。大抵の場合は、県庁や市役所の福祉課、福祉関係の民間団体や病院などの職員を本業として、必要があれば手話通訳士としての業務を行うというケースが多いようです。つまり、手話通訳士の資格を取得したとしても、その資格だけで就職先をみつけるのも、生計を立てるのも、非常に難しいと言わざるを得ません。ただ、福祉系の公的機関や民間団体への就職を希望する際には、セールスポイントの一つになるでしょう。今後は活躍の機会も増えていくかもしれませんが、現状では、手話通訳に従事している方の七割から八割が専業ではないということも知っておいた方がいいと思います。以上のように、収入や安定という点では恵まれているとはいえないものの、社会貢献度はかなり高いので、達成感や充実感、やりがいなどは得られるはずです。